実際に出題された基本情報技術者試験のエンタープライズアーキテクチャ(以下EA)のテーマに関する過去問と、解くポイントや解説をしていきます。
EAについては、ストラテジ系の中でも2番目に頻出です!
ですが、横文字でとっつき辛いと思ってしまう方もいるかもしれません。
しかし、試験対策には以下2つのことを理解しておけばOK。
(そのまま覚えておく感じで大丈夫!)
- エンタープライズアーキテクチャ(EA)とは
- EAを構成する4つの要素
様々な問題が出題されるわけではないんです!
なので、この2つをしっかり押さえておけば解くことは可能です!
これから、上記の2つの過去問と、その解説を順番に詳しく解説していきます。
1.エンタープライズアーキテクチャ(EA)とは
以下は、平成28年秋期に出題された問題です。
この問題で、EAの意味を理解しておきましょう!
エンタープライズアーキテクチャ(EA)を説明したものはどれか。
ア.オブジェクト指向設計を支援する様々な手法を統一して標準化したものであり,クラス図などのモデル図によってシステムの分析や設計を行うための技法である。
イ.概念データモデルを,エンティティとリレーションシップで表現することによって,データ構造やデータ項目間の関係を明らかにするための技法である。
ウ.各業務と情報システムを,ビジネス,データ,アプリケーション,テクノロジの四つの体系で分析し,全体最適化の観点から見直すための技法である。
エ.企業のビジネスプロセスを,データフロー,プロセス,ファイル,データ源泉/データ吸収の四つの基本要素で抽象化して表現するための技法である。
出典:基本情報技術者試験 平成28年秋期 問61
答えはウ。
解説します。
解説
エンタープライズアーキテクチャ(EA)とは何か?を問う問題です。
要するにEAとは、企業(事業)全体の業務や情報システムをより良く(全体最適化)するための仕組みです。
それぞれの理想像、さらに目的を達成するために業務や情報システムを改善していきます。
そのために、様々な分野のプロフェッショナルが作り出す設計書みたいなものがあるのです。
その設計書とは、EAを構成する4つのアーキテクチャのこと。
次節で問題とともに解説します。
2.EAを構成する4つの要素
以下は、平成27年秋期に出題された問題です。
エンタープライズアーキテクチャを構成するアプリケーションアーキテクチャについて説明したものはどれか。
ア.業務に必要なデータの内容,データ間の関連や構造などを体系的に示したもの
イ.業務プロセスを支援するシステムの機能や構成などを体系的に示したもの
ウ.情報システムの構築・運用に必要な技術的構成要素を体系的に示したもの
エ.ビジネス戦略に必要な業務プロセスや情報の流れを体系的に示したもの
出典:基本情報技術者試験 平成27年秋期 問61
答えはイ
解説します。
解説
- ビジネスアーキテクチャ
- データアーキテクチャ
- アプリケーションアーキテクチャ
- テクノロジアーキテクチャ
1.ビジネスアーキテクチャ
主な作成物...業務説明書、機能構成図
2.データアーキテクチャ
主な作成物...情報体系クラス図、エンティティ・リレーション図
3.アプリケーションアーキテクチャ
主な作成物...情報システム関連図
4.テクノロジアーキテクチャ
主な作成物...ネットワーク構成図、ソフトウェア構成図
上記4つの要素と作成物は必ずセットで覚えておいてくださいね。
まとめ
基本情報技術者試験のEAに関する問題と、解説をしました。
基本情報技術者試験では以下の観点を理解しておく程度で得点できます。
- EAとは、企業(事業)全体の業務や情報システムをより良く(全体最適化)するための仕組みのこと。
- ビジネスアーキテクチャ、データアーキテクチャ、アプリケーションアーキテクチャ、テクノロジアーキテクチャという4つの要素から全体最適化を目指す。
IT技術は、もはや企業にも欠かせない時代となっています。
なので、ITとともに企業も成長をしていかないといけません。
(ITもしくは業務の)一方のみが成長していくだけでは、企業の成長はあり得ないからです。
ですのでEAにより、企業の業務をITと絡めながら全体的に最適化していく必要があるです。
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