実際に出題された基本情報技術者試験のWBSのテーマに関する過去問と解くポイント、解説をしていきます。
WBSに関するテーマからの出題は、以下のことを知っておくだけでOKです。
・WBSとはどういうもの?メリットは?
難しい問題ではありません!
上記を理解すれば、必ず得点できるテーマです。
これから、上記の問題と、その解法をこれから順番に詳しく解説していきます。
WBSとはどういうもの?メリットは?
下記は平成26年秋期に出題された問題です。
プロジェクトマネジメントで使用するWBSで定義するものはどれか。
ア.プロジェクトで行う作業を階層的に要素分解したワークパッケージ
イ.プロジェクトの実行,監視・コントロール,及び終結の方法
ウ.プロジェクトの要素成果物,除外事項及び制約条件
エ.ワークパッケージを完了するために必要な作業
出典:基本情報技術者試験 平成26年秋期 問51
答えはア
解説します。
解説
「WBS」とは作業分解構造といわれ、システム開発(プロジェクト)における設計書などの成果物や機能などを細分化し階層化したもの。
図解します。
下図は、顧客管理システムを開発する際のWBSです。
各工程で機能が細分化されています。
まず、システム開発全体の大枠として、外部設計や内部設計などがあります(下図参照)。
外部設計をブレークダウンし作業概略として、画面設計や帳票設計。
画面設計をブレークダウンし、各作業の具体的な内容として画面一覧や画面レイアウト、画面フローなど記述されています。
一番最下層部分を「ワークパッケージ」と言って、担当する人員やマネージャーを配置することで、システム開発する組織図を作ることができます。(下図参照)
このように、WBSは開発計画の工程に応じて、
システムの大枠 ➡︎ 各工程の機能や作業概略 ➡︎ 各作業の詳細
というようにブレークダウンすることにより、プロジェクトの最終的な成果物(構築するシステム)を作るまでの作業を明確にすることができます。
WBSを実施することで、以下のようなメリットも期待できるようになるのです。
- コストの見積もりやその根拠が明確になる
- 開発作業の構成と範囲、責任が明確になる
- 作業単位の予定・実績を把握しやすくなる
まとめ
基本情報技術者試験のWBSについての問題と解説をしてきました。
このWBSに関するテーマの問題は、以下のことを理解しておけば解答できます。
- WBSの仕組み:プロジェクト全体を成果物や機能などで階層的に分解したもの
- ワークパッケージ:各作業人員などを配置できる
- メリット:作業範囲や作業の予定・実績が容易
WBSの問題は、特に難しい問題ではありません。
WBSはプロジェクトを管理するための技法の1つです。
プロジェクトの工程を階層的に分解し、最下層のワークパッケージを洗い出すことにより、作業範囲が判明したり人員も配置できるようになるのです。
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