ここでは実際に出題された基本情報技術者試験のRFIDのテーマに関する過去問と、解くポイントや解説をしていきます。
まずRFIDとは何か...
簡単に説明すると、ID情報を埋め込んだタグ(やカード)から無線通信により情報を読み書きする技術のこと。
鉄道(JR)を利用する際、専用機械にかざすだけで運賃支払いができるSuicaなどが、身近な例です。
普段無意識に利用しているものでもありますから、あまり難しく考えなくても大丈夫!
また、RFIDに関して出題されるポイントは以下3つに絞られます。
- 「RFIDの説明」を問う問題
- 特徴を問う問題
- 用途を問う問題
以上3つの問題をわかりやすく、ポイントを交え解説していきます。
1.「RFIDの説明」を問う問題
以下は、平成30年秋期に出題された「RFID」の説明を問う問題です。
RFIDを説明したものはどれか。
ア.ICカードや携帯電話に保存される貨幣的価値による決済手段のことで,POSレジスタなどで用いられている。
イ.極小の集積回路にアンテナを組み合わせたもので電子荷札に利用され,無線自動認識技術によって対象の識別や位置確認などができる。
ウ.縦横のマトリックスに白黒の格子状のパターンで情報を表し,情報量が多く数字だけでなく英字や漢字データも格納できる。
エ.人間の身体的特徴としての生体情報を,個人の識別・認証に利用する技術で,指紋認証,静脈認証などがある。
出典:基本情報技術者試験 平成25年春期 問72
答えはイ。
解説します
解説
冒頭でも書いたように、RFIDとは以下のとおり。
商品名や金額などの情報を埋め込んだRFタグ(ICタグとも言う)から無線通信(電波など)により情報を読み書きする技術のこと。
通信は、RFタグに付いているアンテナにより非接触で行っています。
RFIDについては、その特徴を問う出題もあります。
次節で解説します。
2.特徴を問う問題
以下は、平成30年秋期に出題された問題です。
ICタグ(RFID)の特徴はどれか。
ア.GPSを利用し,現在地の位置情報や属性情報を表示する。
イ.専用の磁気読取り装置に挿入して使用する。
ウ.大量の情報を扱うので,情報の記憶には外部記憶装置を使用する。
エ.汚れに強く,記録された情報を梱包の外から読むことができる。
出典:基本情報技術者試験 平成30年秋期 問72
答えはエ
解説します。
解説
RFIDの特徴としては、以下の通り。
- 非接触で一度に複数のタグを読み取ることができる
- RFタグが汚れていても読み取り可能
- 梱包物内部に記憶された情報を読み取ることが可能
- RFタグとリーダーが離れていても読み取り可能
例えば、段ボールの中に入っている商品をいちいち段ボールから取り出さなくとも、入っている商品全てのタグを読み込むことができます。
また、RFタグが汚れていても、バーコードのように読み取れないという問題はありません。
情報のやりとりはRFタグ内部のメモリと行うので、RFタグの状態に影響されないのです。
またRFIDの用途についての出題もあります。
次節で解説します。
3.用途を問う問題
以下、平成22年春期の「RFIDの用途」を問う問題です。
RFIDを利用したものはどれか。
ア.ICタグ
イ.磁気カード
ウ.バーコード
エ.メモリカード
出典:基本情報技術者試験 平成22年春期 問74
答えはア。
解説します。
解説
「ICタグ」は、電波による無線通信で働く小型の電子装置のこと。
RFID技術を使った電子装置で、これまで解説してきた「RFタグ」と同じものを指します。
「ICタグ(RFタグ)」の具体的な実例として、以下のものがありますので覚えておいてくださいね。
- SuicaやPASMOといった交通系ICカード
- 高速道路のETCカード
- 回転寿司業界では、皿の裏にRFIDタグを貼り鮮度管理を行っています。
- セブンイレブンが発行する電子マネー「nanaco」
まとめ
基本情報技術者試験のRFIDについての問題と解説をしました。
RFIDに関する問題を解くポイントは以下の通り。
- RFIDとは、RFタグ(ICタグとも言う)から無線通信(電波など)により情報を読み書きする技術のこと。
- 非接触で一度に複数のタグを読み取ることができる。
- RFタグが汚れていても読み取り可能。
- 梱包物内部に記憶された情報を読み取ることが可能。
- RFタグとリーダーが離れていても読み取り可能。
- 用途は、電子マネーや交通系ICカードなどに利用されている。
基本情報技術者試験では、こういった新しい技術(身近で使われている技術)を用いた出題もされています。
しかし、決して難しい問題ではなく基本的なことを問う問題が多いです。
IT系ニュースなどを見ておくことで解けるようなものばかりですから、普段から新しい技術情報などを収集しておくことをお勧めします!
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