SIerからWEB系に転職したいと思っています。
SIerでやっている仕事や上司・先輩を見ていると将来的に不安を感じているんです。
とはいえ、スキル・経験もない私はWEB系企業に採用されることは難しいでしょうか?
本記事の内容
- SIerからWEB系への転職が難しい理由|スキル・経験不足
- WEB系への転職成功に必要なこと
- SIerとWEB系を比較|僕がWEB系へ転職した感想
本記事を書いている僕は、過去SIerやSES企業に在籍し、社内SE、WEB会社を経て現在WEB系フリーランスとして活動中。
結論をいうと、SIerからWEB企業へ転職することは可能です。
が難しいです。
採用面談の時には、実際のソースコードを見せられ読めるかどうか、バグ等の改修方法など案を求められました。
スキル・経験を試される実技テストのようなものでした。
でも、Web企業に求められていることにマッチしていると判断してもらえると、採用に至ります。
また、Sierでの経験も活かせます。
この記事を読むことで、SIerからWEB系企業へ転職するための方法や、SIerと比べたWEB系企業の働き方・待遇の魅力などがわかりますよ。
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1.SierからWEB系への転職が難しいという理由|スキル・経験がない
- プログラミングスキル(必須)
- DB構築
- フロントエンド(HTML、css、js、vue.jsなど)の開発経験
- Git(ソース管理)
- Docker(コンテナ型の仮想環境で実行するためのプラットフォーム)
- アジャイル開発経験
- AWS(EC2)
- フレームワークなど...
WEB系企業では、プログラミングスキルはもちろん、サーバーやDB構築などの経験が求められます。
例えば市場で求められているスキルでいうと「PHP3年以上」「Ruby(Rails)2年以上」...
とかもう即戦力に近いレベルですね。
また、SIerではほぼ触れないGitやDocker、AWS、アジャイルなどのスキルも必要です。
事実、僕はSIerからWEB系に転職した時は上記全てのスキルがあったわけではありません。
上記のうち、必須であるプログラミングやDB構築などある程度の経験があったくらいです。
が、それまで独学で学びサーバーを建てて上記スキルに触れながら自作サービスを作っていた経緯があり、それも認められ採用に至ったのかなと思います。
WEB企業ではSIerのような育成環境が未熟|即戦力がほしい
SIerは昔からある産業なので歴史も長く、人を育てる環境が整備されています。
一方で、WEB業界は新卒採用の枠がSIerに比べて圧倒的に少ないです。
なぜならWEB業界はSIerに比べて、まだまだ人を育成する環境が未熟だからです。
つまり、人を育成するにはベテランエンジニアなど育成に掛かるコストが必要です。
WEB企業にはそのコストを十分に確保する余裕がないんです。
なので、WEB企業では即戦力が求められることが多いです。
そのノウハウを社内にまず獲得しようという「中途採用」のウェイトの方が大きいのです。
少数精鋭だから個人のスキル・考え方が重要
WEB企業は、SIerのように大勢のエンジニアで構成されることは少ないです。
小さなチームで構成されることが多いです。
なので、与えられたことは自分でしっかりこなし、問題が出ればすべて自分ごととして解決していかなければなりません。
とはいえ、これはエンジニアとしてすごくやりがいのあることです。
自分のやった仕事がサービス(製品)に大きく関わりますし、スキルアップも期待できます。
SIerではエンジニアは大きな機械を作るための小さな歯車のような感覚です。
資料整理や管理などに重きを置いているので、エンジニアとしてのやりがいに欠けることも多いです。
また、WEB企業ではスキルだけでなく、個人の考え方や発想も重宝されます。
WEB技術や志向・流行がその時々によって変わるので、仕事のやり方など定型化・固定化することなんてできないからです。
なので、さまざまなWEBサービスを使っている若い方はその潮流に乗りやすく、考え方や発想が採用されることも多いです。
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素早いキャッチアップ力が開発中に問われる
Sierでは、あたらしいスキルを使うことに関しては腰が重いです。
稼働の安定性を重視しているからです。
なので、既知のスキルに触れることが多く、開発中は知らないスキルに出会うことはほとんどありません。
開発中は、外のインターネットに制限が掛けられていたりする閉鎖的なプロジェクトもありました。
一方で、Web系の仕事はあたらしい(未知)スキルを使うことが多いです。
なので、その都度調べたりしながらスキルを習得していかなければなりません。
開発でわからないなど疑問があれば、海外の技術サイトやQAサイトなど見ることが多いです。
Web系では未知のスキルに対しても素早くキャッチアップし、すぐに開発に活かさないといけません。
以上、SierからWEB系への転職が難しいという理由についてご紹介しました。
では、次節WEB系企業の転職成功に必要な6つのことについて解説します。
2.WEB系企業の転職成功に必要な6つのこと
- 自分のサービス(製品)を持つこと|アピール材料
- 年収には拘らないこと
- 年齢はなるべく若い方がよい
- 失敗から得たことをアピールすること
- SIerでの経験を活かす
- 企業のリサーチはIT専門エージェントを使うこと
順に解説します。
1.自分のサービス(製品)を持つこと|アピール材料
上表は「レバテックルーキー」というIT系転職エージェントで紹介されている企業の採用情報(一例)です。
WEB企業に転職するのであれば、まずは自分のサービス(ポートフォリオ)を持っておきましょう。
自分のサービス(ポートフォリオ)を持っておくことで、あなたの行きたい企業へ技術力アピールすることになり採用されやすいです。
実際に僕がWEB企業の応募する際には、自作サービスはいくつか提出しました。
自作サービスからいろんな技術的な話ができますし、その中で自分自信をもアピールできるので採用される可能性も高いです。
また、作るものはあまり難しいものでなくてOKです。
あなたが「こんなサービスあったら便利だなぁ」と思うもので大丈夫!
サービスを作る時にも、前述した技術(プログラミング言語、フレームワーク、DB構築、Git、Dockerなど)はできるだけ使ってくださいね。
使った技術が応募企業の条件とマッチすれば、企業のあなたに対する興味も湧いてきます。
作るモノに正解などなくコンセプトが大事です。
なぜこういった物を作ろうとしたのか、誰にどんなメリットがあるのか考えながら作りましょうね。
プログラミングスクールで自分のサービスを作る
- 所属する会社では自作するだけのスキルが身につけられない
- どんなものを作ればよいかわからない
どうしても自分のサービスができない方は「プログラミング」スクールを利用しましょう。
プログラミングスクールでは、WEBサービス製作に必要なスキルを身につけるばかりではありません。
実際に自分のサービスが作ることができますから、それをあなたの自作サービス(製品)とすることが可能です。
もちろん、プロのメンター(指導者)が一緒ですから途中で挫折することもありません。
しかし、スクールは受講料が高いのがネックです。
でも、今会社で働いていて収入を得ていることを考えると、2、3ヶ月もあれば元(受講料)の回収なんてできてしまいます。
また、自作サービスを持っておくことがWEB系企業の転職の必須条件ともなれば、スクールで躓くことなく作っておくべきですよ
2.年収には拘らないこと
SIerで技術を身につけたとはいえ、やはりWEB業界ですぐ活躍できる方はあまりいません。
理由は「SIer技術=(イコール)WEB技術」ではないからです。
AWSやGitなどはSIerではあまり使いません。
WEB業界ではアジャイルと開発手法も異なります。
これまでの経験から多少独学で補える部分はあるものの、不慣れな部分が露呈すれば思い通りに進みません。
なので、最初から年収を高く求めることは自分を過大評価することになります。
これでは、WEB業界を知る面接官にとってはあまり気持ち良いものではありません。
謙虚になって、未熟な部分は常に学習し身につけていくスタイルを持っておきましょう。
3.年齢はなるべく若い方がよい
年齢はどの業界に行っても採用に大きく影響する要素です。
- 学習能力
- 実行・行動・機動力
- 体力など
上記どれをとっても、基本的には高年齢の方よりも若い方の方が優れているのは明らか。
また、採用側にとっても、歳上の部下に指示するのは少々抵抗があります。
素直に言うことを聞いてくれれば良いのですが、あきらかに古い慣習を貫こうとする態度やプライドは、仕事のやりにくさを感じます。
SIerからWebへの転向が遅いとそれだけ採用に不利になります。
じっくり考えるのもほどほどにしておきたいです。
4.失敗から得たことをアピールする
Web系の開発は、最初から完璧を目指す開発スタイルではありません。
開発、改善、リリースを繰り返し、少しづつ完璧なモノに仕上げていきます。
なので失敗することも多く、その失敗を次回の開発でどう活かすかが、良いモノ作りへの鍵となるんです。
あなたにもこれまでの開発において、失敗経験などがあるはず。
失敗に凹んだり、失敗を怖がったり嫌っていてはいけません。
失敗から学んだことをしっかりと訴えましょう。
5.SIerでの経験を活かす
- クライアントとの対話
- プロジェクトのチームリーダー
- レビュー経験
- トラブル時の対応経験
- 設計経験
- 育成経験など
たくさんあると思いますが、SIerでの経験をWeb企業でどう活かすのかアピールしましょう。
ポイントは、応募するWeb企業で求められていることは何かを考えること。
例えば若い方が多いWeb企業ですと、教育・指導したりリーダーとして引っ張っていく経験が求められることがわかります。
見合った経験をアピールすることで、内定の可能性も上がります。
6.企業リサーチはIT転職エージェントを使うことは必須
- 今のあなたのスキルがわかる
- 必要とされているスキルがわかる
- ブラック企業を回避など
「IT系転職エージェント」を使うメリットは大きく上記3つ。
「IT系転職エージェント」を使うことで、エージェントがその人に合った希望の企業を紹介してくれます。
もしあなたに企業紹介がなかったとしたら、あなたにはまだ企業が採用条件とするレベルに達していなかったということがわかります。
また、企業を閲覧したり、直接エージェントに聞いたりしてみましょう。
今必要とされているスキルやレベルなどが見えてきます。
つまり、客観的に自分のことを知ることが大事。
あなたが目指す目標や取り組むべきことが見えてくるわけなんです。
前述した「自分のサービス(製品)」を作る際のヒントにもなりますよね。
闇雲に作っているだけでは、それが今求められている技術でないとなると、ただ時間を浪費しているだけとなります。
こうなると、WEB業界へ転職することも難しいですよ。
ブラック企業を回避する
さらに、無理な労働や悪質な待遇となることを避けるためにも、エージェントを使うことは効果的です。
エージェントから、表に出ている企業情報以外の内情を聞くこともできます。
ですから、辛くて精神的にも肉体的にも疲弊するブラック企業へ入社してしまうことも避けられます。
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では、僕が実際にSIerからWEB系へ転職したときの感想をお話ししていきます。
3.WEB系とSIerを比較|転職した僕の感想
- やりがい|WEB系は挑戦ができる→スキルアップできている実感
- 将来性|WEB系はスキルアップ可能→フリーランスになれた
- 給与・待遇|WEB系は成果次第では給与アップ
順に解説します。
1.やりがい|WEB系は挑戦ができる→スキルアップできる
- SIer:前例踏襲が基本
- WEB:挑戦ができる
SIerでは設計や製造において「こっちの方が使いやすく、メンテも楽なのになぁ」と発信しても、前例がないためそれを採用してくれません。
つまり新しい挑戦をさせてもらえず、いつも決まったやり方やリソースを使うものですから飽きるんですよね。
一方でWEB系ではあたらしい挑戦をどんどんさせてくれます。
WEBサービスを作るのにもさまざまな手法があります。
言語一つとっても種類は多く、フレームワークもしかり。
そのうちからあなたが取り組んでみたいものや、興味があることにも挑戦させてくれます。
当時僕がWEB業界へ入社した時は、サービスを稼働させるための「VPS」などのサーバー構築をやっていました。
この経験はSIerではなかなかさせてもらえないです。
WEB企業では、やりたかった言語や新しい技術に触れることが多く、やっていてすごく楽しいです。
とはいえ、数時間掛けて試行錯誤し悩むこともあって苦しいこともありました。
2.将来性|WEB系はスキルアップ可能→フリーランスになれた
- SIer:SIerで疲弊
- WEB:フリーランスになれた
SIerではあたらしい挑戦をさせてもらえる機会が少ないです。
なので数年、数十年働いていると身につくスキルが限られて、もうそこから離れられない状態となります。
事実、僕が過去に在籍していたIT企業(SIerとSES)の元同僚がその一人でして、転勤先にて今でも疲弊しています。
僕はWEB系に転職しました。
さまざまなスキルアップを経験することで「フリーランスでもやれるんじゃないか...」と思うようになりましたよ。
多分こう思うようになっていくことは自然のように感じます。
なぜなら、どんどんスキルアップしていく実感を得ることができるからです。
また、これまで「挑戦」することが日常となっていたので、「挑戦」することへの不安などあまりありませんでした。
...そしてついに「フリーランス」として挑戦することができました!
3.給与・待遇|WEB系は成果次第では給与アップ
- SIer:下請けSIerはほぼ変わらず
- WEB:最初は低い...けど成果次第でアップ!
特に下請けのSIerはいつまで経っても下請けのSIerです。
下請けSIerがいきなり元請けSIerになんてなれないんです。
なぜなら、元請けSIerの地位は仕事も報酬も良いので、その座を誰にも譲ることはありません。
なので、下請けのSIerは親会社から報酬をピンハネされるばかりです。
会社に入ってくる報酬も低くエンジニアへの給与も限られます。
個人のエンジニアがどれだけ成果をあげたとしても限度があるんですよね。
しかし、WEB業界はSIerのような元請けを頂点とするピラミッド構造のような産業ではありません。
直接クライアントから仕事をもらえることが多いです。
ですから、会社に入ってくる報酬もピンハネされることもありません。
なので、成果に対し個々のWEBエンジニアへの給与も高くなっていきます。
最初WEB系企業に入社したころは、SIerと比べると低かったです。
SierからWebに転向した方に独自アンケート
上記は、SIerからWebへ転向した方にインスタで実施したアンケート結果です。
質問内容:SIerからWebへ転向して良かった?
良かった!おすすめ! | 17% |
良くないから辞めとけ | 17% |
なんとも言えない、微妙 | 67% |
結果は意外にも「なんとも言えない、微妙」が最も多かったです。
想定としては「良かった」「良くない」で分かれるだろうと思っていました。
でもこのアンケートから言えることは、SIerからWebへ転向することで、必ずしも「良かった」と思うことはないと言うこと。
転向は辞めておけという声もある以上、Webの仕事やその環境を熟知し、企業リサーチをしっかりしておく必要があります。
なので、今のSIerがシンドイとか給与安いとか、ネガティブな理由で転向することはオススメできません。
まとめ|まずはWEB会社をリサーチすることから始めよう!
最後に要点をまとめて終わりにします。
SierからWEB系への転職が難しいという理由は「スキル・経験」が少ないからです。
- Webでは即戦力が求められる
- Web系では個人の考えが重宝される
- Web系ではキャッチアップ能力も求められる
では、今後WEB企業の転職成功のためにすべきことは以下の通りです。
- 自分のサービス(製品)を持つこと|アピール材料
- 年収には拘らないこと
- 年齢はなるべく若い方がよい
- 失敗から学んだことをアピールする
- SIerでの経験を活かす
- 企業のリサーチはIT専門エージェントを使うこと
WEB系企業への転職成功のためにはどれも必要なことです。
まずは、どんなスキルが求められているのか、あなた自身を客觀的に見るためにも下記エージェントに(無料)登録し確認してみましょう。
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TechClipsエージェント 自社開発案件・高収入案件多い |
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レバテックキャリア エンジニア出身のアドバイザーだからニーズを理解している |
転職エージェントは登録しておいて損はありません。むしろ登録しておく方が有名な(非公開)企業の紹介もあるし、こんなスキルが今求められているんだと新たな戦略(目標)を立てることができますよ(実体験)。登録は3つがベスト!エージェントとの相性や幅広く企業が探せるから本当に行きたい企業が見つかります!
WEB系へ転職した僕の感想としては、「やりがい」「将来性」「給与・待遇」などどれをとってもSIerと比べると良いものでした。
SIerで今でも働く元同僚と比較することで、それは確かなものだと実感しています。
あなたも僕と同じ悩みや不安を持っているのですよね。
WEB系への転職であなたの人生も今よりも良い方向へ変わりますよ!