プログラマーの年収は低いと言われていますがなぜでしょうか?
また、プログラマー間でも差が出る理由についても知りたい。
高い年収をもらう方法ってないのかな?
本記事の内容
- プログラマーの年収が低い理由
- プログラマー間で差が生まれる理由
- 高い年収を狙う方法
本記事を書いている僕は現在WEBフリーランスとして活動中。
過去には、IT企業(Sier・SES)やWEB会社をプログラマーやSEとして経験してきました。
早速ですが、なぜプログラマーの年収が低いのかというと理由は以下2つ。
- 「プログラマー」という職業の評価が低いから
- システムエンジニアとプログラマーで職域を分けているから
経産省がH28年に実施した「IT人材に関する各国比較調査」において、ITエンジニアに下記質問をしました。
「自分(ITエンジニア)の給与・報酬に対し満足しているか」
回答は、約52%ものエンジニアが「満足していない」と答えています。
ちなみにプログラマーの平均年収は300万円台後半です。
まずは、プログラマーの年収が低い理由について深堀し、そのあとで年収の高低差が生まれる理由についても解説していきます。
1.プログラマーの年収が低い理由
- 「プログラマー」という職業の評価が低いから
- システムエンジニアとプログラマーで職域を分けているから
順に解説します。
1.「プログラマー」という職業の評価が低いから
プログラマーの仕事の理解ができていない方ですと、プログラマーを低く評価しがちです。
実際にプログラマーの仕事を理解できていないクライアントも多いです。
たとえば、あるシステムの機能を変更したいとクライアントから要望があった時の話です。
変更要望と同時に「こんなのすぐに直せるだろ」とよくサラッと言われたものです。
しかし、少しの改修だったとしても、その影響を調べたり実際の回収作業や確認テストなどしないといけません。
クライアントとプログラマーとの間で、仕事量やその難易度に違い(差)があるんです。
カンタンな改修だと思っているせいか、改修費用を請求することに対しても嫌な顔をされることもありました。
企業では管理者になる方が高収入
IT企業では「プログラマー→SE→マネージャー」と年齢を追うごとに出世していくのが一般的です。
現場で活躍するプログラマーよりも、指揮をとるマネージャーなどの方が年収は大きいのです。
ですから、見積もりやスケジュールも立てられない無能なマネージャーだとしても、有能なプログラマーよりも年収は良いこともあります。
出来ない人材は切り捨てるという考えよりも、出来ない人材を周りがフォローしていく風潮が強いですね。
出来ない上司に疲労感を感じるのも、このせいではないでしょうか(余談です)。
2.システムエンジニアとプログラマーの職域を分けているから
日本では開発に携わるエンジニアを「システムエンジニア」と「プログラマー」で分けています。
しかし、アメリカでは日本のようにエンジニアを分けていません。
「プログラマー」というポジションだけが存在します。
なので、アメリカの「プログラマー」は、日本でいうところの「システムエンジニア」の仕事も兼ねていることになります。
アメリカのプログラマーの評価は高い
出典:「H28.IT人材に関する各国比較調査 結果報告書-経産省-」
上表は、経産省がH28年に調査した諸外国のIT人材の平均年収です。
注目すべきところは赤枠のアメリカと日本の平均年収で、約2倍の開きがあります。
アメリカのプログラマーの方が、日本のプログラマーよりも高い評価を受けているということです。
逆に日本のプログラマーはアメリカのプログラマーに比べて、職域が狭く求められるスキルも低いのです。
基本的にプログラマーの年収が少ない理由がわかりましたよね。
では次節、プログラマー間で差が生まれる理由について解説していきます。
2.プログラマー間で年収の高低差が生まれる理由
- 企業規模が違う
- SIerのビジネスモデル上のポジション
- 「言語」などスキルに対する価値が違う
- 働き方が違う(会社員とフリーランス)
- 30代以上になってもプログラマーをしている
順に解説します。
1.企業規模が違う
以下は、厚生労働省の「-R1賃金構造基本統計調査-」による事業規模別のプログラマー平均年収です。
年代 | 10人〜99人 | 100人〜999人 | 1000人以上 |
20代 | 3,084,650円 | 3,356,975円 | 3,461,275円 |
30代 | 3,856,400円 | 4,229,400円 | 4,903,650円 |
40代 | 4,017,275円 | 4,478,975円 | 5,466,900円 |
50代 | 4,348,350円 | 5,199,166円 | 6,037,375円 |
企業規模が大きくなればなるほど年収も多くもらえることがわかります。
もちろん、携わる仕事も違います。
ですが、より多くの年収をもらうのであれば企業規模が大きい企業へ就職すべきです。
2.Sierのビジネスモデル
Sierとはシステムの開発〜納品・保守・運営を全て請け負うIT企業のこと
Sierでのビジネスモデルは元請けをトップとしたピラミッド構造となっています。
クライアント
⬇︎仕事を依頼💴💴💴💴💴💴
一次請け|元請け(大手IT企業)😄
⬇︎一部の仕事を依頼💴💴💴
二次請け(中堅IT企業)😅
⬇︎さらに一部の仕事を依頼💴
三次請け、四次請け...(小規模IT企業)😱
上記のとおり、クライアントから直接仕事を受注するのは元請けである大企業です。
その下に二次請けとして中堅のIT企業、さらに下には三次請けで小規模IT企業が続きます。
下請けになればなるほど得られる報酬も(上位企業にピンハネされるので)少なくなっていきます。
企業の得る報酬が少なくなれば、所属プログラマーの年収も少なくなるのです。
3.「言語」などのスキルに対する価値
携わる「言語」や「データベース」「フレームワーク」などのスキルに対する価値もありそうです。
「stackoverflow」が公開しているデータ(2021年)によりますと、携わる技術によってそれぞれ年収が異なっていることがわかります。
「stackoverflow」とは、IT技術者の知識や経験、ノウハウ、スキルなどを集め共有しているコミュニティサイトのこと。
以下、プログラミング言語、DB、フレームワーク、プラットフォームと年収の関係です。
プログラミング言語と年収(単位はドル)
フレームワークと年収(単位はドル)
DBと年収(単位はドル)
プラットフォームと年収(単位はドル)
4.働き方がちがう(会社員とフリーランス)
これは僕自身も経験していますが、フリーランスとしての年収の方が良いです。
なぜなら、フリーランスは働いたら働いた分だけ丸っと報酬がもらえます。
一方で、会社員は会社に所属していますから、ある程度会社からピンハネされることは避けられません。
クライアントからの「単価」が同じだとすると、会社員プログラマーは会社からピンハネされる分だけ収入が少なくなります。
しかし、フリーランスはピンハネされないですから報酬を丸っと貰えます。
結果的に会社員よりも多いのです。
5.30代以上になってもプログラマーをしている
以下、厚生労働省の「-R1賃金構造基本統計調査-」によるプログラマーの勤続年数ごとの平均年収です。
年代 | 0年 | 1年〜4年 | 5年〜9年 | 10年〜14年 | 15年以上 |
20代 | 2,761,175円 | 3,330,300円 | 3,400,775円 | 3,715,200円 | - |
30代 | 3,072,066円 | 3,612,125円 | 4,194,825円 | 4,403,025円 | 3,806,000円 |
40代 | 3,305,833円 | 3,581,900円 | 4,079,600円 | 4,817,150円 | 4,437,175円 |
50代 | 3,501,833円 | 4,860,433円 | 4,508,060円 | 5,738,000円 | 4,864,775円 |
継続勤務している方が、高年収であることがわかります。
ですが、注目したいところは「10年〜14年」と「勤続15年以上」の年収を比べてみましょう(上表をわかりやすくグラフにしました)。
勤続15年目以降ともなると、どの年代でも逆に年収が下がっているのです。
つまり、35歳あたりがプログラマーの限界ともいうべき年収です。
≫プログラマーに年齢や限界、学歴は関係あるのか|早めに目指すべき!
SEとしてキャリアアップするべき年齢に達したということでもあります。
では、できるだけ高年収を得るためにはどうすればいいのか解説していきます。
3.高年収をもらう方法
- 中堅以上のIT企業に就職する
- あたらしいスキルを身につけておく
- まずは専門を目指す
- 次はSEなどキャリアアップをしていこう
順に解説します。
1.中堅以上のIT企業に就職する
これからプログラマーを目指す方は、中堅以上のIT企業を目指しましょう。
なぜなら、Sier企業では元請けをトップとするビジネスモデルがありますから、上位ほど得られる報酬も大きいです。
とはいえ元請けである大手のITでは、そもそも開発には携わりませんので、プログラマーは募集していません。
逆に小規模になってしまうと、上位企業にピンハネされてしまいますから会社に入ってくる報酬も少ないです。
なので、所属プログラマーの収入も少なくなります。
小規模だと下請けの仕事しかしない→スキル得れない→低い年収のまま
三次請負以降の下請けだと、プログラミングはさせてもらえません。
テストなどプログラマーらしくない仕事にもなってしまいます。
そうなってしまうと、プログラマーとしてのスキルを得られなくなりますよ。
結果的にいつまでもスキルを得ることができませんし、年収も低いままです。
とはいえ、中堅以上の企業だと判断することは難しいですよね。
判断を誤ってしまうと、下請けの企業へ入社してしまい年収は期待できません。
就職失敗となってしまいます。
失敗しないためにも、下記転職エージェントを使ってしっかりと確認しましょう。
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2.あたらしいスキルを身につけておく
古いスキルはそれを使えるプログラマーも多いので、人材確保にも困りません。
しかし、あたらしいスキルはそれを使えるプログラマーが少なく、人材確保も難しいです。
なので、それだけ希少価値のあるスキルだと言え「単価」も高くなります。
また、「2-3.「言語」などのスキルに対する価値」でも解説したように、上位のスキルは割とあたらしいスキルが多いです。
あたらしいスキルを習得していくには、プログラミングスクールを利用するほうが良いです。
3.まずは専門を目指す
あれこれ手を出すよりも、一つのスキルに集中し専門を目指しましょう。
たとえば、言語で言えばJavaやPHP、Python、Rubyとさまざまな言語を習得するというものではありません。
最初は一つの言語だけに集中し、スキルを身につけた方が良いということです。
なぜなら、言語はどれも使い方や考え方はほぼ同じです。
一つをマスターすれば、他の言語を習得することはカンタンだからです。
また、案件の募集要件を見ても「開発経験xx年以上」と経験年数を問われることが多いです。
出典:レバテックフリーランス
それによって、使うプログラミング言語をある程度絞り込むことができますよ。
次は、プログラマーになってからさらに年収をアップさせていくための方法です。
4.次はSEを目指しキャリアアップしていこう
ゆくゆくはシステムエンジニア(SE)を目指しましょう。
理由はカンタンで、プログラマーよりもSEの方が高収入だからです。
≫システムエンジニアの平均年収|一般サラリーマンと比べても高い
また、SEからさらにマネージャーなど管理職も狙えます。
会社員を辞めてフリーランスにとして活躍することも可能です。
なので、SEを目指すことは、さらに高収入を得るための目指すべきキャリアです。
まとめ|プログラミングスキルを得て年収アップしよう!
最後に要点をまとめて終わりにします。
プログラマーの年収が低い理由は以下のとおり。
- 「プログラマー」という職業の評価が低いから
- システムエンジニアとプログラマーで職域を分けているから
プログラマーの仕事が知られていないことや「年功序列」という文化による影響ですね。
また、開発エンジニアをSEとプログラマーに分けて、職域を分割していることも年収が低くなる原因です。
アメリカではプログラマーがすべての開発に携わりますから、スキルという点ではアメリカのプログラマーの方が上です。
評価される理由も理解できますよね。
とはいえ、自身でより高い年収を獲得していくことも可能です。
- 中堅以上のIT企業に就職する
- あたらしいスキルを身につけておく
- まずは専門を目指す
- 次はSEなどキャリアアップをしていく
未経験者の方であれば、まずは「プログラミングスキル」を得るところからはじめましょう。
以下スクールは実際の実務で十分使えるスキルを学べます。